蜻蛉日記上巻前半部研究

¥13,750

藤原道綱母は「和歌を力に生きる」人であった。夫・兼家との理想的な関係に贈答歌成立を求め、情緒が揺らげば道綱母の詠歌にも影響が出た。蜻蛉日記上巻前半部を、歌への信念を指標に読み解く。


著者 堤和博 著
カテゴリー 新典社研究叢書
判型 A5上製カバー
ISBN 978-4-7879-4332-3
商品コード: 9784787943323 カテゴリー:

説明

目次

  凡 例

 緒 言

第一章 兼家からの求婚場面、「序段」(1 2番歌)
 第一節 上巻前半部の「序段」としての兼家からの求婚場面
 第一節 補
 第二節 兼家からの求婚歌到来の場面―上巻前半部の「序段」としての役割・追考―
 第三節 上巻の兼家からの求婚と『うつほ物語』あて宮求婚譚―付・『蜻蛉日記』下巻の遠度からの求婚―

第二章 「返し、いと古めきたり」考(19 20番歌)―道綱母と兼家の贈答歌の問題を中心に―

第三章 兼家の嘘の言い訳を求める道綱母の歌語り享受―道綱母対町の小路の女と恵子女王対好古女―

第四章 桃の節供の翌日の贈答歌の場面(29~31番歌)
 第一節 桃の節供の折を逸した贈答歌
 第二節 桃の節供の日とその翌日の場面

第五章 道綱母と時姫の二組の贈答歌(34 35番歌、41 42番歌)―町の小路の女の存在と関わって―

第六章 離婚状態になった時の道綱母の歌(40番歌)―「矢といふにこそ」詠をめぐって―

第七章 離婚状態を脱した時の贈答歌(43~45番歌)―浜千鳥の贈答歌をめぐる考察―

第八章 46~48番の贈答歌の場面を中心とした考察―道綱母にとっての和歌、兼家との贈答歌―

第九章 49~52番の二組の贈答歌の場面を中心とした考察―道綱母にとっての和歌から実際面を探る―

第十章 「さ夜ふけてかくやしぐれのふりは出づ」兼家に対する道綱母―57番歌の場面―

第十一章 「若き御心(心地)に」考―上巻の侍女の言動―

第十二章 道綱母と兼家の長歌贈答をめぐる考察(58~64番歌)

 結 言
 あとがき

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