説明
目次
はじめに
順を追って読むこと―更級日記の構文解析を起点として―
写本の表記 通行の句読 伝達の缺陥 思惟の内容
文学と言語
省略を想定する思考―伊勢物語第四段の和歌の解釈から―
伊勢と古今 疑問と反語 表現の受容 理解の過程
存否の表現 対比の構造 言外の含意
言葉の意味に忠実に―虫愛づる姫君の用語「かたはら」―
冒頭の表現 主体と旁側 具象の事例 缺項と抽象
特異な姫君 話題の契機 冒頭と末尾
助動詞の表現と効果―「せたまふ」の示す意味―
使役と尊敬 虫好な姫君 高山の諮問 高麗の相人
貴顕の行為
表現を受容する方法―古典文章の構文を考える―
読解の前提 鎖型の構文 構文の考察 例外的事例
事例の検討 二つの立場
[補論一]国語の文の表現構造
構文の認識を見直す―鎖型構文・文体の融合など―
同格の助詞 順接と逆接 会話の範囲
[補論二]近代小説の表現解析
老婆論理と下人論理―芥川龍之介の羅生門―
表現と内容 下人の逡巡 老婆の論理 下人の論理
末尾の改訂 下人の行方
[epigraph]
索引