説明
目次
はじめに
坪内逍遥 翻訳・評論・創作の三つで文学改良
二葉亭四迷 「言文一致」の近代小説の先駆者
尾崎紅葉 日本で最初の純文学結社と純文学雑誌
幸田露伴 東洋の深い学殖で「紅露の時代」を築く
樋口一葉 流星の輝き「奇蹟の十四ヵ月」
泉 鏡花 亡き母の面影を秘めた美しい妖女
国木田独歩 雑木林の美とワーキングプアの悲哀
島崎藤村 あらゆるものを犠牲にして作品を完成
田山花袋 雌伏十余年「告白?」で衝撃を与える
柳田國男 椰子の実から「南方渡来説」を着想
正岡子規 病床に伏して俳句・短歌・日本語を革新
夏目漱石 真の意味での「近代文学」を確立
森 鷗外 青春の浪漫から重厚な史伝へ
与謝野晶子 女性の自立を体現した歌壇の女王
北原白秋 詩・短歌・散文から童謡までの総合詩人
永井荷風 近代化に背を向けて江戸情緒を賛美
谷崎潤一郎 艶やかな牡丹のような美の世界
佐藤春夫 氾濫する文学的才能と「門弟三千」
堀口大學 翻訳で「新感覚派」や昭和詩を拓く
武者小路実篤 「白樺」を創刊し、「新しき村」を建設
志賀直哉 小説の神様で文章の神様
芥川龍之介 新機軸を打ち出して大正文壇をリード
菊池 寛 「文藝春秋」の創刊と芥川賞の創設
山本有三 理想主義の立場から人生の意味を問う
小川未明 北国で生まれた「日本のアンデルセン」
宮沢賢治 「ほんとうの幸せ」探しの旅へ
小林多喜二 「プロレタリア文学」の旗手
横光利一 「新感覚派」から「新心理主義」へ
川端康成 「新感覚派」から「美しい日本の私」へ
伊藤 整 裁判の“火中”で流行作家に変身
井伏鱒二 ユーモアや悲哀を交えて描く
梶井基次郎 死後に評価が高まる珠玉の作品
堀 辰雄 「母と娘」の主題と「生と死」の主題
小林秀雄 見事な文体で批評を芸術に高める
中島 敦 病と闘い壮大な歴史劇を描く
太宰 治 裏切り、滅び、そして人間失格
武田泰淳 極限状態におかれた人間を描く
大岡昇平 作品を貫く地理と歴史の二つの軸
三島由紀夫 明晰・華麗な文体で美の世界を構築
安部公房 アバンギャルドの道を突き進む
木下順二 運命の衝突をドラマの根源に
遠藤周作 日本人にとっての神を追求
阿川弘之 海軍の悲劇を荘厳な叙事詩に
石原慎太郎 太陽族から政治の世界へ
開高 健 広告、戦場、釣魚、そして美食
大江健三郎 詩的な想像力で現実と神話を凝縮
井上 靖 幼少の土蔵暮らしからシルクロードへ
司馬遼太郎 人はいかに生きるか、日本とは何かを追及の半生
谷川俊太郎 詩の力を生きるよすがに
村上春樹 物語が終わったあとの喪失感や悲しみ
注一覧
おわりに