古典文学をどう読むのか―シェイクスピアと源氏物語と―

¥2,090

最近では敬遠されがちな古典文学の魅力について、英文学と国文学の両方から語りかけ、光をあて直す。さらにはその読み方の実践となるやさしい解説を、シェイクスピアと源氏物語を題材に収めた。


著者 廣田收・勝山貴之 著
カテゴリー 新典社選書 106
判型 B6並製カバー
ISBN 978-4-7879-6856-2
商品コード: 9784787968562 カテゴリー:

説明

目次

  まえがき(勝山 貴之)

対談 古典文学をどう読むのか
 人物論はいかがでしょうか
 それでは、 人物をどう読めばよいのか
 人物をもっと別の角度から見ると
 登場人物には系譜がある
 他のテキストとの系譜を考えると
 人物の名前や呼び名には意味があることも
 さらに別の角度から登場人物を分析してみると……
 イコノロジー (図像解釈学) の可能性
 和歌は難しくない
 シェイクスピア劇と詩の形式
 テキストに焦点を当てたニュー・クリティシズムの読みかた
 ニュー・クリティシズムにおけるイメジャリ (心象) 研究とは
 今では評判の悪い構造主義ってどのようなものか
 文化や儀礼と文学との間には共通性がある
 神話研究や民俗学的研究はどれくらい有効なのか
 国文学にとって民俗学とは何か
 これからの比較研究には可能性がある
 精神分析批評は人気があるのか
 フェミニスト文学批評は何を教えてくれたか
 ジェンダー研究に向かう広がり
 新歴史主義批評によって気付かされたこと
 最近よく話題になるポスト・コロニアル批評とは
 経済史を取り入れた批評への注目
 逆に、 作家の伝記研究へ回帰することも
 これからの文学研究にどんな可能性があるのか
 こんな卒業論文を読んでみたい
 語注

シェイクスピアをどう読むか―『ヴェニスの商人』私の読み方の場合―(勝山 貴之)
 一 『ヴェニスの商人』の材源
 二 劇が創作された時代の影響
 三 交易と平等
 四 キリスト教徒とユダヤ人
 五 経済の発達による社会の変化

『源氏物語』私の読み方の場合(廣田 收)
 はじめに
 一 第一部 若き日の光源氏物語
 二 光源氏とは何か
 三 光源氏物語の材源は何か
 四 物語が神話を潜ませていること
 五 物語と時代背景
 六 語の意味するところ
 七 物語を塊(かたまり)で読む
 八 物語を場面で読む
 九 第二部の読み方
 一〇 第二部を物語の塊ということから読むと
 一一 怒りを発しない光源氏
 一二 恩愛の罪、 愛執の罪
 一三 虐げられた女性の運命
 一四 第三部の読み方
 一五 なぜ物語は「宇治」を舞台とするのか
 一六 大君から浮舟へ
 最後の課題とは何か

  あとがき(廣田 收)

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