説明
目次
凡 例
序
Ⅰ 桐壺朝と朱雀朝―「帝王の治世」と「摂関政治」―
第一章 光源氏の観相と漢籍に見る観相説話―継嗣に関わる観相を中心に―
第二章 藤壺宮入内の論理―「先帝」の語義検証と先帝皇女の入内について―
第三章 朱雀院行幸の舞人・光源氏の菊の「かざし」―紅葉と菊の「かざし」の特性、及び対照性から―
第四章 嵯峨天皇と花宴巻の桐壺帝―仁明朝に見る嵯峨朝復古の萩花宴を媒介として―
第五章 朱雀朝の「摂関政治」―摂関と母后の位相・関係性から―
Ⅱ 冷泉朝と光源氏―「帝王」と「臣下」の二面性から―
第六章 澪標巻の光源氏―宿世の自覚と予言実現に向けて―
第七章 薄雲巻の冷泉帝と光源氏―〈日本紀〉に見る兄弟皇位相譲譚を媒介として―
第八章 光源氏の六条院―源融と宇多上皇の河原院から―
第九章 太上天皇の算賀―王権の世代交代と准太上天皇・光源氏―
Ⅲ 『源氏物語』の「后」と「后がね」―理想の「后」の表象―
第十章 玉鬘の筑紫流離―「后がね」への道筋―
第十一章 玉鬘の尚侍就任―「市」と「后」をめぐる表現から―
第十二章 前坊の娘・秋好中宮の「季御読経」―史上の「中宮季御読経」と国母への期待―
第十三章 『源氏物語』の立后と皇位継承―宇治十帖の世界へ―
Ⅳ 物語の基層―もののけ・夢・王権―
第十四章 憑く女君、憑かれる女君―六条御息所と葵の上・紫の上―
第十五章 明石入道への予言と王権―夢告への対応から―
第十六章 光源氏の夢告と柏木の夢―「一夜孕み」を手掛かりに―
第十七章 薫の孤独―匂宮三帖に見る人々と王権―
初出一覧
あとがき
索 引